2023.12.22
NEWS RELEASE

英国原子力公社からの核融合炉用HTS(高温超電導)マグネット領域の研究推進の受注に伴う株式会社フジクラと当社の取り組みについて 

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京都フュージョニアリング(以下、KF)は本年8月、英国原子力公社(UKAEA) より同社が主導するプログラム「STEP(Spherical Tokamak for Energy Production)」の開発に向けたフュージョンエネルギー(核融合)炉用高温超電導マグネット(以下、HTSマグネット)領域の研究推進を正式に受注し、このたび株式会社フジクラ(以下、フジクラ)と共同で本格的な取り組みを開始いたします。今回の研究推進は、HTSマグネットの設計・製造、そして性能に関する試験方法を検討・実施することが目標となっており、実際のフュージョンエネルギープラント環境下における設計・運用方法の確立に貢献することが期待されています。 

本取り組みにおいて、KFはHTS線材領域で世界有数の技術力を誇るフジクラの技術を、フュージョン分野に応用するための支援を行います。具体的には、設計・製造自体はフジクラが主体で行い、フュージョンの特殊環境を踏まえた設計面での助言をKFが担うことで、フジクラのものづくりの技術力とKFのフュージョンに関するノウハウを結集させ、研究推進に貢献してまいります。 

また、フジクラが独自で研究をすすめている性能評価方法に、KFが持つフュージョンの特殊環境下における性能評価のノウハウ等を活かし、HTSマグネット独自の性能評価方法を新たに共同で検討・提案します。 

当社は今後も、「究極的なエネルギーソリューション『フュージョンエネルギー』によって地球の課題を解決し、人類に新たな未来をもたらす」というヴィジョンの実現に向けて取り組んでまいります。 

【ご参考:フュージョンエネルギー業界におけるHTSマグネットの重要性】
フュージョンエネルギー界における​超電導技術​については、国際プロジェクトとして進められているITER の世界最高峰の技術蓄積をはじめ、各研究機関や企業による研究開発が長きにわたり進められてきました。とりわけ日本の貢献度は高く、その背景には線材製作やマグネットの組み立て​支持​構造などにおいて世界でも有数の技術力を持つ量子科学技術研究開発機構(QST)等の研究機関や​​​​​日系​メーカーの存在があります。 

一方、近年民間のフュージョンスタートアップを中心に、フュージョンエネルギーの早期実用化と商業化の機運が高まっています。その中で「ITERの設計研究を基盤に、より臨界磁場の高いHTSマグネットを用いれば、より小型に、かつ短期間で同等のプラズマ性能が期待できる」という考えのもと、HTSマグネットは​革新的技術​領域​の一つ​として、多くのフュージョンエネルギー関連企業によってハイレベル​な​開発が進められており、需要が高まっています。 

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