フュージョンエネルギープラントのエンジニアリングを手掛ける京都フュージョニアリング株式会社は、日本国内で2つ目となる自社研究開発拠点(以下、本拠点)を東京都大田区の東京流通センター内に開設するとともに、2025年1月20日(月)より本社機能を本拠点に移転します。研究開発機能と本社機能が一体化した本拠点で、全社一丸となって技術開発のさらなる加速化と事業推進に取り組んでいきます。
■本拠点開設の背景と狙いについて
当社は現在、フュージョンエネルギーの早期実現を目指し、プロジェクトリーダーを務めるフュージョン燃焼施設「FAST」プロジェクトをはじめ、プラズマ加熱用高周波発振装置「ジャイロトロンシステム」、フュージョンエネルギーを電力等に変換する「フュージョン熱サイクルシステム」と「フュージョン燃料サイクルシステム」の実証に向けて研究開発を進めています。このたびの新研究拠点開設と本社移転により、「フュージョン燃料サイクルシステム」に関連する個々の装置やシステムの実験を行うとともに、技術開発現場と本社機能の一体化を実現します。
「フュージョン燃料サイクルシステム」については、当社とカナダ原子力研究所(CNL)が合同で設立した「Fusion Fuel Cycles Inc.」を主体とした技術実証を目指し、現在、カナダ・オンタリオ州にて実証設備「UNITY-2」の建設を進めています。これに向け、これまで日本国内の複数拠点で行ってきた研究を、ひとつの拠点に集約し、研究開発をより効率・加速化できる環境に適した場所として東京流通センターに新たな自社研究開発拠点を開設することとなりました。
同時に、エンジニアとビジネス・コーポレートメンバーがより連携しやすい環境を整えるとともに、事業の拡大に伴う人員増加に対応すべく、本社機能も本拠点に移転することを決定しました。なお、本拠点では核融合反応を起こしたり、放射性物質を扱ったりする研究開発は行いません。
このほかにも、「フュージョン熱サイクルシステム」の開発においては、2023年に初の自社研究開発拠点として開設した「京都リサーチセンター」に発電試験プラント「UNITY-1」の建設を進めています。また、プラズマの加熱と電流駆動を行うジャイロトロンシステムの研究開発も国内の拠点で進めています。
当社は今後も、世界に向けた技術開発と事業推進にスピードを上げて取り組んでいきます。
■本拠点の概要
所在地:東京都大田区平和島六丁目1番1号 東京流通センター 物流ビルA棟 AW1-S
総床面積:1046.44㎡(うち、オフィススペースは357.5㎡)
本社としての稼働開始日:2025年1月20日