世界的な核融合エンジニアリング会社を目指し、
グローバルでの研究開発・事業開発を加速
京都フュージョニアリング株式会社(代表取締役:長尾昂、以下「当社」)は、シリーズBラウンドで総額13.3億円の資金調達を実施致しました。
本シリーズBは、既存投資家であるCoral Capitalに加え、国内トップVCであるJICベンチャー・グロース・インベストメンツ、ジャフコ グループ、大和企業投資、DBJキャピタル、JGC MIRAI Innovation Fundの計5社(五十音順/順不同)を新たな引受先としています。今回の増資により累計調達額は16.7億円となりました。
上記エクイティでの資金調達に加え、京都銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行(五十音順/順不同)などの国内大手金融機関との間において総額7億円の無担保融資契約も締結を進めており、エクイティとデット両面での資金調達力を強化します。
核融合はその発電過程で二酸化炭素を排出しないカーボンニュートラルの特徴を持ち、エネルギー問題と環境問題を根本的に解決できる究極的な技術として注目されており、核融合の研究と開発はこれまでにない規模とスピードで急展開しています。たとえば、研究機関における核融合開発では、日本、米国、英国、欧州、中国等の世界7極が参加している国際プロジェクトであるITER計画を中心に進んでいます。また、欧米や中国等の主要先進国でも国家戦略の元に独自の開発が進められ、2021年10月には英国でも「英国政府の核融合戦略」が発表されました。日本政府も2022年夏までに核融合国家戦略を策定することを発表しています。
加えて、これら国際プロジェクトや国家プロジェクトに呼応する形で複数の民間スタートアップが設立されています。既にグローバルではCommonwealth Fusion System社やHelion Energy社、Tokamak Energy社等、数百億-数千億円規模の開発資金が民間企業に投資され、核融合市場が急速に立ち上がりつつあります。
当社は本調達で獲得した資金と投資家の持つ知見を活用して研究開発と事業開発を加速し、核融合市場の取り込みと事業拡大を目指します。特に世界的にも開発が求められている核融合炉の加熱装置や熱取出し装置、核融合プラントエンジニアリングの技術開発を加速し、日本の産業技術力をベースとしたグローバル展開を狙います。なお、当社は技術力やビジネスモデルに対して、「J-Startup認定(経済産業省)」、東洋経済「すごいベンチャー100社」選出の他、Reversible World 2021 Great Entrepreneur Award「社会的に異次元なインパクトを与える可能性のあるスタートアップ企業」第1位受賞、また「スタートアップシティ・アクセラレーションプログラム採択(JETRO)」、「知財アクセラレーションプログラム採択(特許庁)」など手厚い支援を受けています。
今後は、グローバルに活躍するトップレベルのエンジニアやビジネスパーソンの採用を強化ていきます。
(当社採用ページ)
【エクイティ調達の概要】
シリーズB調達額: 13.3億円 (累計調達額:16.7億円)
新規株式引受先(五十音順/順不同):
- Coral Capital (Coral Capital II, L.P.)
- JICベンチャー・グロース・インベストメンツ(JlCベンチャー・グロース・ファンド1号投資事業有限責任組合
- JGC MIRAI Innovation Fund L.P.(日揮みらい投資事業有限責任組合)
- ジャフコグループ(ジャフコSV6/SV6-S投資事業有限責任組合)
- 大和企業投資(DCIベンチャー成長支援投資事業有限費任組合)
- DBJキャピタル(DBJキャピタル投資事業有限資任組合)
既存投資家(五十音順/順不同):
- 京都大学イノベーションキャピタル(イノベーション京都2016投資事業有限責任組合)
- Coral Capital (Coral Capital II, L.P.)
調達目的:
- 研究開発投資の加速
- グローバルに活躍するトップレベルエンジニアやビジネスパーソンの採用
- 大型案件受注・事業拡大に伴う運転資金の確保
【VC comments】
Coral Capital 創業パートナー兼CEO James Riney 氏
気候変動は人類にとって存亡に関わる脅威ですが、核融合エネルギーの未来が実現すれば、世界を救う「銀の弾丸」になるかもしれません。エネルギー依存度が高く、技術力に優れ、原子力の歴史もある日本は、この分野で世界をリードする立場にあると信じています。多くのスタートアップが「世界を変えたい」と語るものですが、京都フュージョニアリングは本当に変えつつあるのです。私たちは京都フュージョニアリングを再び支援して、核融合エネルギーの未来を築きつつある同社の素晴らしい取り組みでご一緒できることを大変うれしく思います。
JICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社 プリンシパル 桑原 優樹 氏
核融合は資源枯渇の心配がなく環境への負荷も少ないクリーンなエネルギー源として期待されており、その実現は長年「人類の夢」と言われてきましたが、世界中の長年の研究開発の成果によってとうとうその夢の実現が現実味を帯びてきました。京都フュージョニアリングは日本における長年の核融合研究の成果や優れたモノづくりの能力をもつ国内企業とのネットワークを活かして、核融合炉向けの優れたエンジニアリングソリューションをグローバルに展開できるポテンシャルを有していると評価し、今回の出資を決定いたしました。今回の資金調達を機に成長を加速し、核融合の実用化に貢献して頂くことを期待しております。
JGC MIRAI Innovation Fund 日揮株式会社 代表取締役 社長執行役員 山田 昇司 氏
核融合は、現在の地球環境問題を解決するエネルギーの一つとして注目が集まっています。京都フュージョニアリング殿は唯一無二の核融合スタートアップであり、核融合発電を実現する重要な役割を果たすものと期待しています。エネルギー産業に身を置く日揮グループとの技術シナジーも模索していきます。
JGC MIRAI Innovation Fund 無限責任組合員 グローバル・ブレイン株式会社 代表取締役社長 百合本 安彦 氏
グローバルのトップリスクである気候変動の課題はスタートアップ業界でも注目されており、日本発の先進的な技術シーズと優秀な経営・技術人材により核融合クリーンエネルギーの社会実装を目指す京都フュージョニアリングを高く評価し、今回の投資を決定いたしました。日揮グループと共に、グローバルに核融合のテクノロジー実現と普及を目指す当社を強力に支援していくと同時に、当社と共に脱炭素社会の実現を目指していきます。
ジャフコ グループ株式会社 パートナー 佐藤直樹 氏、西日本支社長 高原 瑞紀 氏
カーボンニュートラルは、全人類共通のイシューとして急速なスピードで認知され、産官学を巻き込んだ長期的かつ、大規模なイノベーションの土壌になりつつあると感じています。その中でも核融合は、他にない大きな可能性を秘めています。ITERを始め、核融合プロジェクトを長らくリードしてきた京都大学小西教授を筆頭とする当社経営陣の、まさに夜明け前の核融合技術をものづくりから支えていく想いに強く共感し、今回ご出資させて頂きました。核融合は、戦後まもなく本格的な研究がスタートし、日本はその牽引役として長らく貢献してきました。その歴史の息吹を感じながら、当社がこれから踏み出す冒険にジャフコ グループもフルコミットしてまいります。
大和企業投資株式会社 国内投資運用第一部 課長代理 仙石 翔 氏
私たち人類が引き続き地球上で豊かな暮らしを送るには十分量のエネルギーが不可欠です。しかし、エネルギーを使うことで地球環境を破壊しては本末転倒です。各国政府、国際機関が脱炭素を明言した昨今、クリーンエネルギーの発展は不可逆なトレンドでしょう。特に核融合はITER計画を筆頭に、近い将来の実用化が期待されています。決して人外未知の技術ではありません。京都フュージョニアリングには、核融合発電をリードする技術と、頼もしいメンバーが既に沢山集まっています。弊社が賛同するSDGsに大いに資する事業であり、前回ラウンドから注目していましたが、今回出資のご縁をいただき、カーボンニュートラル社会実現に向けた挑戦を応援できること、非常に光栄に思います。
DBJキャピタル株式会社 シニアインベストメントマネージャー 石元 良武 氏
環境問題を根本的に解決できる核融合技術の活用は、今後の世界のエネルギー産業の発展に必要不可欠であると考えています。京都フュージョニアリングは既にグローバルに事業を拡大しており、海外からの評価も高く、また経営陣のビジョンや当該領域での更なる成長のポテンシャルに魅力を感じて、今回ご出資をさせて頂きました。今後は日本の核融合産業を牽引する企業に成長されることを期待しており、DBJキャピタルは政府系金融機関のベンチャーキャピタルとして核融合産業の発展に向けて力強い支援をさせて頂きたく考えております。
【デット調達の概要】
調達額: 無担保融資 7億円 (子会社を含むグループ総額、未実行/融資枠を含む)
調達元(五十音順/順不同):
- 京都銀行
- 三井住友銀行
- 三菱UFJ銀行
- その他、国内民間/政府系金融機関
調達目的:
- 研究開発投資の加速
- 大型案件受注・事業拡大に伴う運転資金の確保
【コーポレートブランドの刷新】
京都フュージョニアリングでは、カーボンニュートラル社会の実現に向けて、研究開発・事業開発を進めております。核融合エネルギーの実現には、これまで以上に世界のフュージョニア(核融合研究者)と連携し、あらゆる分野での工学ソリューションを導くことが必要不可欠です。この度の資金調達を機に、コーポレートサイト、会社ロゴマーク等を刷新しました。
▼当社コーポレートサイトはこちらから
【京都フュージョニアリング社(KF社)について】
京都フュージョニアリングは2019年に京都大学の持つ知見をベースに設立された会社です。当社はカーボンニュートラル社会の実現に向けた先進技術の研究開発を行っており、特に、核融合炉の加熱装置や熱取出し装置、核融合プラントエンジニアリングにおいて、世界有数の技術力を有しています。当社の高性能かつ革新的なエンジニアリングソリューションを世界中に提供することで、世界中の核融合研究機関や事業会社と協業して核融合の実用化と商業化を加速し、人類に究極のクリーンエネルギーを提供し、カーボンニュートラルを実現することを目指します。
【会社概要】
会社名 京都フュージョニアリング株式会社
設立 2019年10月
事業内容 核融合炉関連技術、装置の研究開発、製作
代表者 代表取締役 長尾 昂(ながお たか)
社員数 35名 (派遣・業務委託・英国子会社含む)
所在地 東京都千代田区大手町(東京オフィス)
HP https://kyotofusioneering.com/kfwp/
採用 https://kyotofusioneering.com/kfwp/joinus
【お問い合わせ先】
京都フュージョニアリング株式会社 広報担当
東京オフィス:〒100-0004 東京都千代田区大手町1丁目6番地1 大手町ビル6階
E-mail: media@kyotofusioneering.com
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