2024.03.12
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京都フュージョニアリング、筑波大学とプラズマ加熱に関する特別共同研究契約を締結

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– 産学連携により、フュージョンエネルギーの早期実現に貢献 –

京都フュージョニアリング株式会社は、国立大学法人筑波大学(以下、筑波大学)と、プラズマ加熱に関する特別共同研究契約を締結しました。本契約により、プラズマ研究センター(センター長:坂本瑞樹教授)と共同研究を実施し、当社が主力事業の一つとするプラズマ加熱に関する技術成熟度を向上させ、フュージョンエネルギーの早期実現に貢献していきます。


当社は、核融合反応を起こすために必要なプラズマ加熱システム「ジャイロトロン」の開発・販売を主力事業の一つとしています。英国原子力公社(UKAEA)や米国ジェネラル・アトミクスを始めとする世界中の研究機関や民間企業から受注を獲得し、高い技術力と顧客が求めるニーズを満たす対応力を評価されています。2023年には、筑波大学のほか、核融合科学研究所(NIFS)、UKAEAおよびキヤノン電子管デバイス株式会社との国際産学共同研究グループにより、35GHz低周波数ジャイロトロンシステムの性能試験において、世界最長級かつ最大級となる3秒間の1MW級での出力を実現しました※1

筑波大学は、設立から間もない1979年に「筑波大学プラズマ研究センター」を設置し、世界最大のタンデムミラー型プラズマ閉じ込め装置「GAMMA 10/PDX」(ガンマ10)を保有しています。ガンマ10では、核融合反応に不可欠な超高温のプラズマの持続方法などを検証することができ、プラズマ加熱に関する様々な試験を行うことが可能です。また、ジャイロトロンシステムの研究開発をけん引してきた假家 強准教授(数理物質系/筑波大学プラズマ研究センター 副センター長)が在籍し、プラズマ加熱に関する豊富な知見を有しています。

このたび、当社はフュージョンエネルギーの早期実現を推進するべく、筑波大学のプラズマ研究センターと特別共同研究を行うこととなりました。低周波数ジャイロトロンにおける連続動作の実証や、高出力化の開発等、プラズマ加熱に関する技術成熟度の向上を目指します。

筑波大学プラズマ研究センターの「GAMMA 10/PDX」

※1:35GHz低周波数ジャイロトロンシステムの性能試験において、3秒間の1MW級での出力を実現
https://kyotofusioneering.com/news/2024/01/12/2063

【筑波大学について】
当学は、1872年に日本に最初に設立された高等教育機関である師範学校を起源とし、1973年に文系・理系から体育、芸術に及び学問を探求する総合大学として筑波研究学園都市に開学しました。日本の近代化の礎となる教育を支えた師範学校からの伝統に甘んじることなく、筑波大学はこの筑波の地で新しい「改革」と「挑戦」に挑み続けています。
筑波大学がある筑波研究学園都市は、わが国最大の最先端研究開発拠点です。国立の研究機関の約3割に当たる30以上の研究機関が集積し、約2万人以上の研究者が研究活動を行っています。筑波大学はその中核的な役割を担っており、イノベーションを生み出す新たな産学官連携拠点の創造を目指しています。

【筑波大学プラズマ研究センターについて】
エネルギー問題と地球温暖化の解決に貢献することを基本理念とし、世界最大のタンデムミラー型プラズマ閉じ込め装置GAMMA10/PDXを用いたプラズマ核融合に関する研究を推進しています。核融合炉実現における最大の課題の一つである「1億度の核融合プラズマ・コアとそれを取り囲む常温壁の両立」に取り組み、コアと壁の間に位置する境界プラズマの制御研究と、大電力ミリ波帯マイクロ波発振管(ジャイロトロン)の開発において、世界をリードしています。さらに、原型炉開発に資する研究をより加速するために、現在、新たな超伝導ミラー型装置の建設を進めるなど、「地上の太陽」の実現に向けた挑戦を続けています。

<大学概要>
大学名    国立大学法人筑波大学
開学     1973年10月
       事業内容大学の教育研究に対する国民の要請にこたえるとともに、我が国の高等教育
       及び学術研究の水準の向上と均衡ある発展を図るため、教育研究を行う。
学長     筑波大学長 永田 恭介(ながた きょうすけ)
教職員・学生教職員 5,395名、学生数16,655名(2023年5月1日時点)
所在地    茨城県つくば市天王台1丁目1−1
HP      https://www.tsukuba.ac.jp/

【京都フュージョニアリング株式会社について】
当社は、京都大学の長年にわたる核融合研究の成果に基づき2019年に設立された、フュージョンエネルギープラント機器の開発に特色を持つエンジニアリング企業です。
プラズマ加熱装置、熱取り出しブランケット、高性能熱交換器、水素同位体移送ポンプを始めとした先端核融合工学分野において世界有数の技術力を有しており、英国原子力公社を始め全世界の核融合研究開発機関・企業を顧客に持ちます。
日本のものづくり力を結集し、革新的なエンジニアリングソリューションを世界に提供することで、人類に究極のクリーンエネルギーを提供し、フュージョンエネルギーという新たな世界市場を創出することを目指しています。

<会社概要>
会社名    京都フュージョニアリング株式会社
設立     2019年10月
事業内容   フュージョンエネルギープラント関連装置・システムの研究開発
       およびプラントエンジニアリング
代表者    代表取締役社長 小西 哲之(こにし さとし)
社員数    103名 (2023年10月1日時点、派遣・業務委託・海外子会社含む)
所在地    東京都千代田区大手町(本社)
       ・京都府宇治市五ケ庄(研究拠点・京都大学宇治キャンパス内)
       ・英国バークシャー州レディング(英国子会社オフィス)
       ・米国ワシントン州シアトル(米国子会社オフィス)
HP      https://kyotofusioneering.com/
採用ページ  https://kyotofusioneering.com/joinus
ブログ    https://kyotofusioneering.com/news_category/blog

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