
In a nutshell:
2025年4月に人事担当として京都フュージョニアリングに入社した寺内さん。自動車メーカーやアパレル製造小売企業などで培ったグローバルな人事経験と、外資系コンサルティングファームで得たクライアントの課題を主体的に解決する力を活かし、現在は当社の人事部長として、フレックス制度や通勤規定をはじめとする制度設計や改訂、その後の導入までを一気通貫で推進しています。
現在人事部長として働かれている寺内さんですが、人事としてのキャリアを志された理由を教えてください。
実は元々人事を志望していたわけではなく、新卒で入社した自動車メーカーでの配属先が偶然にも人事部だったのが人事としてのキャリアの始まりでした。
大学生の頃、就職活動中に自動車メーカーで働く社員の方から話を聞く機会があり、日本の自動車が輸出先の国の経済発展に貢献していることを知りました。経済発展に関わる仕事をしたいと思っていた私は、その自動車メーカーを志願し、無事に内定をいただくことができました。
元々は生産管理や物流などの業務に興味があったのですが、工場に配属された後、人事課に配属になりました。当初希望していた業務とは異なるものであったため驚きはありましたが、これも何かの縁だと思い、前向きに捉えるようにしました。
思いがけず人事としてのキャリアをスタートさせた寺内さんですが、どのような業務を担当し、そこからどのようなことを感じましたか。
様々な役割がある人事の中で、私は生産工場の人事労務や人事制度運用担当として、現場で働く人たちの労働時間管理や人事制度の改定、労働組合の対応などを中心に取り組んでいました。実際働いてみるとやりがいを感じることは多くありましたし、社員と近い距離で働けたことで勉強になることもたくさんありました。
思い出深いのは、人事の福利厚生担当として任された社員食堂をリニューアルするというプロジェクトです。大きな予算が付くもので、食堂の調理設備や座席のレイアウト、メニューの内容など全面的な刷新をすることとなり、私が担当に指名されることになりました。自分で食堂を運営する業者と調整をしたり、工事日程のスケジュール調整をしたり、社員向けの説明会を開催したりと、裁量を持って仕事をできたのは非常に貴重な経験だったと思います。
このプロジェクト以外にも、人事労務の仕事を通じて社員が活き活きと働く様子を見たり、新しい制度を導入した際に「マネジメントしやすくなった」というマネージャーの声を聞いたりした時は、素直に嬉しかったです。
もう一つ、人事としての立ち位置も学びになりました。人事制度を変えるには慎重な判断が必要ですし、このときは大企業だったこともあり、なおさらすぐに制度を変えることができませんでした。現場の社員が悩んでいても会社として全体最適を目指さなければならず、時にはすぐに目の前の課題を解決できないもどかしさを感じるときもありました。しかし、社員の気持ちに寄り添いながらも会社の意思を反映させて、両者が納得する形で制度を整備できたときの達成感はひとしおでした。
このように、経営層と現場の2つのレイヤーの架け橋になるような役割を経験できたことで、それぞれの目線で物事を考えられるようになり、人事担当としての素地ができたように感じます。
自動車メーカーで人事としての経験を数年間積んだ後は、より海外に関わる仕事がしたいと思うようになり、転職を決意しました。
海外に関わる仕事がしたかったとのことですが、留学経験もある寺内さんは、元々海外志向だったのでしょうか。
子どもの頃から家で海外のドラマを見る機会が多く、フィクションの世界ではありますが、自分の家庭や生活環境と比べて、「世の中には異なる価値観を持ち、別の生き方をしている人たちがいるのだな」と、子どもの頃から海外の生活に憧れや好奇心を抱いていましたね。
他の国の文化を学びたい気持ちは学生の頃に一層強くなり、それがきっかけで大学では中国語を専攻し、留学もしました。日本と中国の文化の違いに驚きながらも、新鮮な気持ちで向き合うことができた貴重な経験になりました。
こうした海外への興味や関心から、人事の経験を数年積む傍ら、仕事においても海外と接点を持ちたいと思うようになりました。新卒で入社した自動車メーカーはグローバル展開していたので海外赴任の機会はあったのですが、そのチャンスは限られていました。また海外赴任をしても、基本的には日本の本社とのやり取りが中心だったので、より密に海外の現場に関わりたかった私は転職を決意しました。
転職後はどのようなことをされたのでしょうか。
グローバルビジネスを展開する大手アパレル製造小売企業に転職し、グローバル人事の担当としてグローバルタレントマネジメントシステムを導入するプロジェクトに関わりました。26か国に同時導入するという非常にチャレンジングな仕事で、私は13の海外法人の人事と連携し、各国の雇用慣習やビジネスの状況を踏まえながら、グローバルに人事の基盤を統一するための実務面での推進役を担うことになりました。
前職の自動車メーカーでは、各国の法人ごとに人事制度が決められており、その中のオペレーションも各国の担当者に委ねられていました。一方このアパレル製造小売企業では、制度がグローバルで統一され、「一体経営」の経営方針だったので、海外法人の人事担当とも密に連携する機会も多くありました。本社と子会社の関係ではなく、同じ人事チームとして一体感を持って働けたのは、グローバルな人事をやりたかった私にとって楽しく、刺激のあるものでした。
一方、国ごとに法律や慣習が異なる中、全社共通の制度を設計したり、導入後に運用したりするのは一筋縄ではいかないこともあります。しかし、海外法人の人事担当から各国の法律や商習慣、雇用の習慣の違いを教えてもらえたことは非常に勉強になりましたし、現在京都フュージョニアリング(KF)で多国籍メンバーと仕事をする際に、当時の感覚を思い出すことも多いです。
アパレル企業でグローバルな経験を積んだ後、ふと次のキャリアを考えるようになりました。その時、これまではコーポレートの一員として会社を支えてきましたが、少し視点を変えて「自分で直接会社の売上に貢献する」といったことにチャレンジしてみたいと思うようになりました。そこで、これまで培った人事経験を活かし、人事コンサルとしてであれば、そのようなことができるのではないかと考え、外資系コンサルティングファームに転職し、コンサルタントとしてのキャリアをスタートしました。

人事から一転してコンサルタントとしてのキャリアを歩み始めた寺内さんですが、その時の経験について教えてください。
外資系コンサルティングファームに入社した後は、主にグローバル人事システムの導入やそれに伴う人事業務改善支援を中心に行っていました。職種が変わったことでこれまでとは大きく異なる働き方が求められましたが、当時は一からコンサルタントとしてのキャリアを築く覚悟だったので、資料の作り方やクライアントに対する提案の仕方など、コンサルタントとしての基礎をマネージャーから徹底的に叩き込まれました。時には厳しい指導を受けることもありましたが、「自分のパフォーマンスで売り上げに貢献する」ことを経験できたのは非常に新鮮で、難しさと同時にやりがいを感じました。
マネージャーに昇進した後は、ゼロからクライアントの課題を聞き取り、社内の人材リソースが保有するスキルセットを踏まえてチームを作り、クライアントの課題解決にコミットする、という経験も増え、毎日が刺激的でした。クライアントが抱える課題に対してチームのリソースが限られるときは、案件を回すこと自体が無理難題に思えて諦めそうになることもありました。それでも、業務の効率化や優先順位をつけて仕事の進め方に工夫を凝らすことで無事にプロジェクトを完遂できるようチームをリードしました。クライアントに満足いただけたときは、それまでの苦労を忘れるほどの達成感を得ましたね。
クライアントの課題を吸い上げるところから解決するまでを一気通貫で経験できたのは、コンサルティングファームで働いたからこそで、この経験が現在KFで働く上でも非常に役立っていると思います。
自動車メーカーやアパレル、コンサルティングファームと多様な経験を積まれた寺内さんが、KFに入社したきっかけを教えてください。
コンサルティングファームでは6年ほど経験を積み、「自分で直接会社の売り上げに貢献する」といったことを一通り経験できたと思いました。そして次の目標を考えたときに、これまでの人事の経験とコンサルタントとしての経験を掛け合わせ、自分が成長フェーズにある会社の一員として働きながら、人事制度やシステムを整え、会社を作り上げていくことに直接的に貢献したいと思うようになりました。
転職活動では、このように会社を作り上げることができるフェーズかつ、私がずっと心に抱いているように海外とも仕事ができる企業を探していましたが、なかなか巡り合うことはできませんでした。そんな中、偶然にも私が勤めていた外資系コンサルティングファームで以前人事の責任者をしていた方がKFと接点を持っており、そのご縁から「寺内さんにぴったりの会社だ」とKFを紹介してもらいました。
「その方の紹介なら」と詳しく話を聞いてみたところ、日本の技術力に立脚した事業をグローバルに展開していること、組織が成長フェーズにあり人事制度の導入や見直しに直接的に関われそうなことを教えてもらいました。聞いた内容のすべてが、私のやりたいことと合致していたため、迷いなく転職を決意し、最終的に内定もいただいて、正式に入社することが決まりました。
KFに入社後、人事としてどのようなことをしていますか。
経営層とも密に話し合いながら、既存制度の見直しや新たな制度・運用ルールの検討、導入に取り組んでいます。入社以降、フレックスタイム制度の導入や勤怠登録システムの改善、通勤規程の制定、360度評価の実施などを行いました。
また、人事部門の社員が少しずつ増えてきているので、現在は人事部長として人事労務担当や採用担当、制度設計担当などのチームが一体となって動けるようにマネジメントにも注力しています。KFは組織拡大のスピードが速いので、それに合わせて人事制度や仕組みを整えていくのが大変ですが、会社全体をより良くするために、チーム一丸となって新しい制度を導入したり、規程を見直したりしています。

寺内さんが人事として働く上で大切にしている価値観について教えてください。
まずは関係者の意見をしっかり聞くことを意識しています。経営層とは「会社としての方針」をすり合わせながら、実際に現場で働く社員の声にもしっかり耳を傾け、トップダウンとボトムアップのバランスが取れた、会社全体にとって一番良い施策を導入できるように心がけています。
また日本国内だけでなく海外メンバーとも連携し、拠点を問わず、わかりやすい制度や公平性や透明性のある仕組みを作っていきたいと考えています。
KFでは社員一人ひとりが、フュージョンエネルギーの実現という挑戦をしています。KFの5Credosに「Enjoy the Challenge」とあるように、会社として挑戦を推奨しているので、人事としても社員が挑戦を恐れることなく、パフォーマンスを最大限に発揮できるような環境を作りたいと考えています。
そのため、他の会社で採用されている制度をそのまま横展開するのではなく、KFの会社組織としてのフェーズに合わせて制度を設計することを心がけています。
今後も働くメンバーと経営層をつなぐ存在として、制度やシステムの導入や改善を行うことで、社員が働きやすい環境を整えていきたいと思います。そして人事としてKFの成長を支えることで、フュージョンエネルギーの実現に貢献していきたいです。